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○中学校卒業後の進路選択
中学校卒業後の進路には様々なものがあります。高等学校への進学、就職、通信制や夜間制への進学、高等学校卒業認定は得られない学校への進学などです。最近はその選択肢の一つに特別支援学校への進学も多く含まれてきています。では具体的にどのように考えて特別支援学校への進学を選ぶのでしょうか。
○特別支援学校に決める時に考えておくべきこと
特別支援学校に通おうと決めたときに問題にされることがあります。
一つは受け入れる学校側の問題です。良くはなってきていますが、現状はそうでなくても知的障害であることが入学条件だと伝えられることは多いでしょう。そのために中学校の特別支援学級に入級したり、療育手帳を取得しに行ったりするケースも多いです。少しでも関心があればまずは特別支援学校に見学しに行くことが大切です。体験入学を利用して実際にどんなことをしているかを本人と共に体験することも大切でしょう。特別支援学校によっては体験入学を必須としている学校もありますので注意しましょう。
二つ目は保護者の方や本人の気持ちの問題です。特別支援学校と聞くだけでいいイメージを持たれない方も多いかもしれません。保護者の方が納得していても、本人が全く納得せずに入学してしまうケースもあります。その場合、入学後の生活はかなり厳しくなります。まずは特別支援学校に進学することが本人にとってどういう意味があるのか、どうしてその選択をするのかを一緒に考えるようにしましょう。
○高校から特別支援学校を選ぶということ
なぜ高校から特別支援学校を選ぶのでしょうか。もしかしたら中学校の先生から就職に有利だからと勧められるかもしれません。学力がどこの高等学校でも難しいからと勧められるかもしれません。そのような理由で特別支援学校を選ぶと、入学後に「こんなつもりではなかった」と思うことがあります。
特別支援学校に入学したからといって必ず就職先があるとは限りません。本人の障害や適性にもよりますが、会社ではなく作業所への就職であったり、生活介護が進路先になったりするかもしれません。企業に就職できるケースは多くありません。また、学力の問題だけを考えるのであれば、特別支援学校以外の選択肢も存在します。
特別支援学校の教育では、一人ひとりにあった支援が得られます。学力を伸ばすよりも生活力を高めるために焦点を当てるなど、本人にとって本当に必要であろうことに焦点を当て教育をしていきます。特別支援学校を選ぶということは保護者の方にとっても本人にとっても大きな決断です。だからこそ安易に就職などができると考えるのではなく、そこで実際に何ができるのか、何を学べるのか、将来をどうするのかをよく考え、話し合いながら進路を選択していきたいですね。